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解雇の種類とは

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解雇の種類とは

労働者にとって、解雇は非常に深刻な問題であり、人生の大きな転換点ともいえる重大な問題といえます。
解雇される理由やその種類によって、労働者が受けられる保障や対応方法が異なります。
そこで、本記事では、解雇の種類について詳しく解説します。

解雇の種類とは

解雇の種類は以下の4種類に分類されます。

  • 懲戒解雇
  • 普通解雇
  • 整理解雇
  • 合意解雇

以下でそれぞれ詳しく解説します。

懲戒解雇

懲戒解雇は、労働者が重大な規律違反を犯した場合に行われる懲戒の一種です。
たとえば、会社の機密情報を漏洩した、犯罪行為を行った、重大な不正を働いたなどのケースが該当します。
懲戒解雇は、懲戒の中でも特に厳しい処分であり、労働者に対する退職金の支払いが行われないことが一般的です。
懲戒解雇が認められるためには、就業規則等に懲戒事由が定められており、懲戒解雇につき「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当」といえる限定的な場面に限られます。

普通解雇

普通解雇は、労働者が業務を遂行する上で著しい支障がある場合に行われる解雇です。
たとえば、勤務態度が悪い、健康上の問題で仕事ができないなどの理由が該当します。
しかし、普通解雇を行うことができる場面は、「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当」といえる限定的な場面に限られます。
また、会社側が正当な理由を示し、労働者に改善の機会を与えるなど、適切な手続きを踏む必要もあり、これらの条件を満たしていないと、違法な解雇となります。

整理解雇

整理解雇は、企業が経営上の理由でやむを得ず人員削減を行う際に実施される解雇です。
たとえば、業績の悪化や経営不振により、企業が組織再編や縮小を余儀なくされた場合に行われます。
整理解雇が適法であるか否かは、以下の4つの要素を考慮します。

  • 人員削減の必要性
  • 解雇回避努力
  • 人選の合理性
  • 手続きの適正

これらの要素を考慮し、解雇に「客観的に合理的な理由」がない、もしくは、解雇が「社会通念上相当」といえなければ、解雇が無効となる場合があります。

合意解雇

合意解雇は、労働者と会社が合意の上で契約を終了させる解雇であり、会社側が労働者に退職を提案し、労働者がこれに同意するという態様で行われることが多いです。
合意解雇では、退職金や再就職支援などの条件を労働者に提示することが多いですが、労働者はこれに同意する義務はありません。
実質強制的に合意を求められた場合は、異議を申し立てることが可能です。

まとめ

解雇には複数の種類があり、それぞれの解雇には異なる条件や手続きが存在するため、解雇された労働者が取るべき行動も変わってきます。
したがって、解雇された場合には、まずその解雇がどの種類に該当するのかを理解し、適切な対応を取ることが重要です。
ただし、どの種類の解雇に当たるかを判断するのは難しいため、解雇された場合には、弁護士に相談することをおすすめします。

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