ハラスメントの種類
ハラスメントとは、相手に対し、不快感や苦痛を与える言動や行動のことを指します。
職場や学校、家庭などさまざまな場所で起こり得る問題であり、深刻な場合には精神的に影響を与えることがあります。
ここでは、代表的なハラスメントの種類について解説します。
ハラスメントの種類
現在、ハラスメントの種類は以下のように多様化しつつあります。
セクシャルハラスメント(セクハラ)
セクシャルハラスメントとは、性的な言動や行動によって相手に不快感を与えることを指します。
職場や学校での性的な冗談や、身体に触れる行為などが該当します。
セクハラは、被害者の性別や年齢に関係なく発生するため、女性の男性に対するセクハラも存在します。
パワーハラスメント(パワハラ)
パワーハラスメントとは、職場において上司や同僚が権力を利用して、相手に対して嫌がらせを行う行為を指します。
過度な叱責、無理な仕事の押し付け、無視などが代表的な例です。
パワハラは、被害者の働く意欲を低下させ、精神的な健康にも悪影響を及ぼします。
モラルハラスメント(モラハラ)
モラルハラスメントとは、精神的な暴力や言葉の暴力を通じて、相手を追い詰める行為です。
言葉による攻撃や仲間外れなどがモラハラに該当します。
また、言葉のような作為的なものにとどまらず、無視などといった不作為もモラハラに該当する可能性があります。
マタニティハラスメント(マタハラ)
マタニティハラスメントとは、妊娠や出産に関連して、職場で不当な扱いを受けることを指します。
たとえば、妊娠したことを理由に解雇や降格を強いられたり、育児休業の取得を妨げられたりするケースが該当します。
カスタマーハラスメント(カスハラ)
カスタマーハラスメントとは、顧客が従業員に対して過剰な要求や暴言を吐く行為を指します。
特にサービス業や小売業で問題となりがちで、従業員の精神的ストレスが増大する原因となります。
ハラスメントは不法行為にあたり慰謝料などを請求できる
ハラスメントは、他人の権利を侵害する行為です。
例え、加害者が悪気なくハラスメント行為をしたとしても、その態様によっては、不法行為にあたり、被害者の方は損害賠償請求を行うことができます。
また会社などでハラスメントが行われた場合、被害者の方は会社にたいして管理責任を問うこともできます。
とはいえ、慰謝料などの損害賠償金を得るにはハラスメント行為を受けたとされる証拠が重要となります。
そのため、動画、音声データ、SNSや社内メールでのやりとりなどハラスメント行為があったことを示す証拠を準備しておくことが大切です。
まとめ
ハラスメントは、多様な形態で発生し、被害者の精神的・肉体的な健康に悪影響を与えるため、企業や個人がハラスメントに対する正しい知識を持ち、対策を講じることが必要です。
また、被害に遭った場合は、法的措置を講ずることができる可能性があるため、一人で抱え込まずに弁護士に相談することをおすすめします。