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刑事事件における弁護士の役割と...

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刑事事件における弁護士の役割とは

テレビドラマなどで、容疑者の無実を証明するために奔走する弁護士がよく描かれていますが、弁護士は刑事事件の際、さまざまな役割を果たします。
今回は刑事事件における弁護士の具体的な役割について解説します。

刑事事件の流れと弁護士の役割

刑事事件が発生して裁判が開かれるまでには、多くの手続が必要です。
事件発生から裁判までの流れは次の通りです。

  • 事件発生
  • 捜査開始
  • 容疑者逮捕
  • 送致・勾留
  • 起訴・不起訴
  • 裁判

ここからは、刑事事件の流れに沿って、弁護士の役割を解説します。

捜査開始前の弁護士の役割

事件発生後、一般的に警察などの捜査機関は被害者からの被害届を受理してから捜査を始めます。
そのため被害届が提出される前に、弁護士が被害者と示談交渉して成立すれば、刑事事件に発展することを防ぐことができます。

逮捕された時の弁護士の役割

被害届が提出されたら、捜査機関による捜査が開始され、現場検証や家宅捜査などが行われ犯人が特定されます。
逮捕された場合は取り調べを受けるのですが、弁護士は被疑者に対して取り調べに関するアドバイスをすることができます。
逮捕後48時間は家族であっても面会を禁止され、弁護士しか面会できないため、家族と被疑者の間に入って伝言を伝えることも可能です。
逮捕されず任意の事情聴取がある場合でも、後に逮捕される可能性があるため、できるだけ逮捕を避けられるよう弁護士がアドバイスします。

逮捕時・勾留時の弁護士の役割

逮捕後48時間以内に事件は警察から検察に送致されます。
検察官は被疑者を引き続き拘束する勾留の必要性があるかどうかを24時間以内に決め、必要があると判断した場合には裁判官に勾留請求を行います。
検察官が被疑者を勾留する必要がないと判断した場合は釈放されるため、弁護士は勾留されないように検察官や裁判官に働きかけます。

不起訴にするための弁護士の役割

検察官が起訴した場合、刑事裁判が行われます。
起訴された場合、被疑者から被告人と呼ばれるようになります。
日本の司法では起訴された場合の有罪の確率は99パーセント以上でるため、弁護士は不起訴処分になるよう弁護活動をします。

刑事裁判

被告人が罪を認めている場合、裁判で弁護士は被告人の刑ができるだけ軽くなるような弁護活動をします。
具体的には、被告人が有利になる証拠・証人を集め、被告人尋問へのアドバイスに並行して、被害者との示談交渉も行います。
また、減軽、執行猶予などの情状酌量が得られるよう弁護し、被告人の立ち振る舞いなどのサポートもします。
被告人が犯行を否認している場合は、冤罪を晴らすべく検察官の主張を覆す証拠や資料を揃え、被告人の主張を裏付ける証拠を探しに力を尽くします。

まとめ

今回は刑事事件における弁護士の役割について解説しました。
刑事事件での弁護士は、どの段階でも被疑者(被告人)の有利になるよう弁護活動をします。
弁護士は冤罪の防止を最大の役割としているため、被告人の犯罪が明確であっても、無罪の可能性を否定しない存在であることを信条としています。
また、犯した犯罪に対して適切な刑罰が科せられているかを判断するためにも、被告人側に立って弁護士は活動するのです。
の回りの人が刑事事件の被疑者(被告人)になったら、弁護士への相談を検討してください。

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